カードも暗証番号も要らない中国のATM
出番が少ない中国のATM
さて、二日ほど休んでしまいましたが、今日はATMの話です。
実は三年前に中国に来た時点で既にスマホ決済が非常に進んでおり、現金を直接扱う機会は日本に比べかなり少なくなっています。それでも、現金が消えるわけではない以上ATMが変化することはあっても、なくなるということも当分ないのでしょう。
お金を下ろすために最初にやることは変わりません。中国ではまずカードを入れることを推奨しているようですが、日本のようにボタンを押しても問題ありません。
次に金額を指定します。中国の紙幣は1元、5元、10元、20元、50元、100元とありますが、ATMで扱っているのは100元札だけです。
暗証番号は6桁
あとは暗証番号を入力すれば現金が出てきますが、日本と違って中国の暗証番号は6桁です。
番号は日本同様、カードを作る際に自分で選びます。なお、留学していた時は大学が銀行カードを作ってくれたのですが、その時はランダムで設定された数字でした。たった2つ増えただけでしたが、慣れていないせいか覚えるのに少し苦労した記憶があります。
ちなみに日本でありがちな「1234」「9999」、あるいは誕生日をそのまま並べただけという暗証番号は中国では見られないそうです。
ATMもモバイル化
これだけなら暗証番号の桁数以外大した違いはないのですが、最近はスマホアプリと連動してカードを使わずにお金が降ろせるんですね。びっくりしました。
手順は、まずスタート画面の「手机扫码取款(携帯読み取り現金引き出し)」というボタンを押します。
そうすると画面にQRコードが出てきます。銀行のアプリでスキャンするとスマホの方が金額を選ぶ画面に切り替わります。
100元単位であることは変わりません。アプリで金額を指定するとスマホの方で認証が行われ、それが終わるとATMから現金が出てきます。暗証番号を入力する必要がありません。
ちなみに預け入れはスマホではできないようです。
カードを持ち歩かなくても、暗証番号を覚えていなくても現金が出せるというのはやはり便利です。ただ、従来のやり方に慣れ切ってしまっている身からするとスマホの比重がちょっと高すぎるような気もします。
銀行に限らず、中国にいると日常のちょっとしたところが着々と変わっていくことが少なくありません。使い古された言葉ですが、中国は変化が非常に速いことを痛感させられます。