突然の場所貸しー部屋がネット院試会場に

前回は昨年の中国の入試が大幅に変更されたことを書きましたが、今回は僕の部屋が急遽ネット院試の会場になった話です。

突然の依頼

ネット授業も終盤に差し掛かった去年5月のある午前中、ある学生がSNSで連絡をしてきました。

「明日大学院の二次試験をネットでやるんだけど、今住んでいる場所はネット環境が悪くて試験ができないので、先生の部屋を使わせてほしい」とのこと。

以前、学生が学期中に戻れないと書きましたが、それは学生寮が全て封鎖されているからでした。しかしこの学生は大学の近くに部屋を借りており、数週間前に戻ってきておりました(一部にこうして寮から出て生活する学生もいる)。その部屋で二次試験を受けようとしたところ、ネット環境が悪すぎてどうしようもないという状況でした。

この学生が戻っていたのは知っていましたが、まさかいきなり部屋を貸してくれと言われるとは思いませんでした。しかし学生にしてみれば、大学の施設がほぼ閉鎖されている上、学内にいる教員も極めて少ない状況。僕がいなかったら、あるいは断ったらどうするつもりだったんだろうと思いつつ、断る理由がなかったのでOKして、早速午後に環境の確認をしてもらいました。

アナログ要素も残るネット試験

ネット試験なので接続環境が必要なのは言うまでもありませんが、それ以外に十分な大きさの机が必要とのこと。学生はノートパソコンを持参して前に置きます。院試は筆記と面接があるので、筆記試験はパソコンから入力するのか聞いたら、「筆記試験は直接紙に書いてその画像を送る。ノートパソコンのカメラを通じて学校が試験監督をする」とのことでした。

また、ノートパソコン越しだけでは試験監督が難しいからか、受験者の右後ろにスマホを設置させて、その映像で試験を監督します(僕の部屋の問題で右後ろだっただけかも知れませんが)。スマホを監視ツールにすることでカンニングの可能性を減らすというのはなかなか優れたアイディアかも知れません。確かにこれなら接続がしっかりしてないと成績以前の問題になりかねません。

web院試配置図
web院試の配置図。正面だけではなく後ろからも監視できるようになっています。

今回のネット院試ですが、大学のテスト同様応急措置で行うことになったので、無理に試験そのものをweb上に移したりせず、多少手間をかけてでも試験場に近い環境を再現しようという考えだったようです。

よく考えたら貴重な経験

結局初日の準備を含めて三日間、部屋は臨時の試験会場になりました。試験時間中はもちろん部外者は一切立入禁止。試験の時間は僕も自分のパソコンを別の場所に移して作業をしていたので、試験の内容は全く知りません。

ともあれ、試験が終わり学生が宿舎を出る前に早くも合格の連絡が来て、一緒に大喜びしました。僕は何一つしていませんが、やっぱりものすごく嬉しかったです。部屋を貸した甲斐があったというものです。

その時はあまり深く考えずに部屋を貸しましたが、よく考えたら貴重な経験をさせてもらいました。この時期に中国にいることだけでも稀なのに、更に大学院を受験する学生がたまたま学校におり、ネット院試のために宿舎を貸す確率なんてほとんどないんじゃないかと思います。今も頑張っているといいのですが、元気にしてるかな。

お礼の果物
合格が決まった後に学生が持ってきてくれた果物。受かってくれて良かったです。

 

maelific526

現在中国で日本語教師をしております。 日々の出来事、気になったことをなどを気楽に書いていきたいと思います。

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