ネット授業あれこれ② 対面式授業との共通点と相違点

やっと落ち着いて準備ができる

昨年2月に一時的措置として始まったネット授業。最初の数回は実家からスマホで授業をしましたが、できることがあまりにも少なすぎてどうもならず、まともな授業ができるようになったのは中国に戻ってからでした。QQというSNSで授業用のライングループのようなものを作り、授業時間になったら学生にそこに入室してもらい、パソコンの画像をリアルタイムでメンバーに共有するQQの機能を使って授業をしました。この画面共有こそがスマホとの最も大きな違いでした。前回書いた通り、中国で使われているネット授業アプリは使えなかったのですが、どんなアプリでも画面共有機能があれば授業はできるので、不便を感じることはありませんでした。

いつもの仕事部屋(というほどのものではありませんが)に戻って来れたので、ようやく落ち着いて準備ができると思い取り掛かりましたが、実際にやってみると、作業そのものにそこまで大きな違いがないことに気づきました。

もともと対面式授業でもパワポを作っていたので、要点をまとめるという点においては同じです。ただし、学生は教科書を持っていないので、パワポに書く情報量は増えるし、対面式よりも速度は落とさざるを得ません。

ネット授業のスクショ
パソコンを使ったネット授業のスクリーンショット。僕のパソコンのモニターに映るものがそのまま学生の画面に映されます。 

ちょっとしたタイムラグが大きく影響

時間になると、僕は画面共有モードを立ち上げマイクのスイッチを入れ、学生は授業用のチャットルームに入ってきて授業が始まります。誰が参加しているかわかるようになっているので、それで出欠状況を確認しながら授業を進めます。

ツイッター等ではネット授業でもお互いの顔が見えるという話を見たことがありましたが、QQではお互いの顔は見えないので、声とチャットだけのやりとりになります。

僕は普段の授業でも当てることが多いので、ネット授業でも試しに当てて答えてもらったのですが、これが時間を食うんですね。

学生の成績に関係なく、「○○さん」「はい」「……は何と言いますか?」「~です」という対面なら何ということもない一連の会話にも結構時間がかかります。恐らく音声を吹き込むまでに少し時間がかかっていたのでしょう。しかしこのちょっとしたタイムラグが授業の間に大きく影響し、授業の間が悪くなってしまっておりました。また、当てられた学生以外にとってはあまり意味のない時間になっていることも気になりました。うまく言えないのですが、対面式なら保たれるはずの、誰かが当てられている時に教室が共有する緊張感がないように見えました。結局、ボイスチャットを使ったのでは時間のロスが多すぎるので、チャットで書き込んでもらう方式にしました。

こんな感じで90分、パソコンを前に語り続けておりました。座って話せるのは非常に助かるのですが、ずっとパソコンに向かって話すってのはちょっと退屈な面もあったような。次回はネット授業ならでは難しさについての話です。

maelific526

現在中国で日本語教師をしております。 日々の出来事、気になったことをなどを気楽に書いていきたいと思います。

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