鍋を養おう! 中国の中華鍋の扱い方②
中華鍋といえば丸底
前回は中国で鉄鍋を購入した直後にやるべき“开锅”(開鍋)の話をしましたが、今回はその次、日々の管理に関する話です。
その前に鉄鍋の特徴を一つだけ。底が丸くなっております。前回の動画の馮さんによると、炒め物には丸底が適しているんだそうです。初めは半信半疑でしたが、実際にやってみると結構違いがありました。油を満遍なく塗れるし、食材への火の通りもバランスが良いです(個人の感想です)。
「鍋を養う」とは?
ところで、今回のテーマは“养锅”(養鍋)。しっかり養うことにより使いやすく、また長く使えるようになります。では、具体的にどう鍋を養うのか見ていきましょう。
【洗い方】
まず使用後は、竹もしくは高粱などで作られた鍋用の刷毛で洗います。中国で街の小さな飯屋さんに行くと、一つの料理を作り終わったら、鍋に水だけを入れて刷毛でバシャバシャっとこすり、きれいになったらすぐに次の料理にとりかかる様子を見ることができます。洗剤を極力使わないのは、油を落としてしまうと錆びやすくなるし、料理にも影響が出るからだと思われます。刷毛の代わりは「ナイロン不織布」(緑のあれ)でも何とかなるかも知れません。
【使用後の手入れ】
きれいに洗ったら、拭き取るか、または火にかけて水分を飛ばし、水分がなくなったら鍋に食用油を塗ります。毎日のように使う場合はこれでより早く鍋を使いやすくすることができるし、あまり作らない場合も油を塗ることで劣化を防ぐことができます。
市販のフライパンなどと違い、加工が比較的少ない鉄なのでとにかく水分を避けなければいけません。僕もこれだけのためにお好み焼き屋で見かける油塗りを買いました。
【金タワシはなるべく使わない】
金タワシの使用は基本的に推奨されていません。加工された鍋より傷つきやすく、ちょっとこすっただけで跡が残ってしまいます。使ってよいのは錆びてしまった時くらいで、その場合は錆びた箇所をきれいに洗い、そこに油を塗ってダメージを回復させます。
それでも、僕は焦げ付いてしまった時は金タワシや洗剤に頼ってしまいますが…。作るのが上手にならないと鍋の管理も楽ではありません。
なお、鉄鍋はあくまでも油で調理する道具なので、スープや煮物にはあまり適していません。場合によっては鉄の味がするとかしないとか。
たかが鍋、されど鍋です。鍋をしっかり養いながら、いろいろ作れるようになりたいものです。