2020年2月、日本→中国移動の記録②
10日間で戻る予定が…
昨年の一時帰国では10日間日本に滞在する予定でしたが、結局コロナの影響で約一ヶ月ずっと日本におりました。中国は武漢を中心に状況が急激に悪化し、問題視した政府は一大イベントである春節を前にしてこれまでにない大きな制限をかけて抑え込みに力を入れることになります。
しかし記事を読み返すと、この段階では中国でも多少楽観的な見方が残っていたようにも見えます。地域によって感染状況が異なるため、空気も違ったのかも知れません。
日本はというと、まだ半ば笑いながら対岸の火事を眺めています。程なく自分たちにも燃え移り、より盛大に長く燃え続けることを知らずに。
では、いってみましょう。
前回はこのようなことになるとは露知らず呑気に一時帰国した話でしたが、今回は影響をまともに喰らう1月下旬の話です。
1月24日 「まあ何とかなるでしょうよ」
ところで、今回の一時帰国は比較的短めにしており、何も考えずに27日の飛行機を予約しておりました。今年(2020)の春節は1月25日なので、27日は春節休み真っ只中。同僚の先生にもそんなに急いで戻って来なくてもでもいいでしょうと言われるような時期でした。
しかし、17日の帰国直後から一気に雲行きが怪しくなってきます。急激に増える感染者、飛び交う真偽不明のニュース…。不安は募る一方でした。
これは帰国を遅らせた方がいいかなと考え始め、出発を3日後に控えた24日、大学に本当に中国に戻って良いのか確認してみました。その答えはのどかなもので、「人の多い所に行かず、マスクつけて注意してれば帰国は問題ないよ」とのこと。中国語でのやり取りでしたが、「気をつけてりゃまあ何とかなるでしょうよ」という緩い感じが伝わってきました。これじゃあ安心できません。
1月26日 飛行機は飛ぶけれど…
出発前日ではあるものの、予定通り帰って良いのか判断しかねていたところに、27日に予約していた空港から勤務地に向かう高鉄の列車がコロナウイルスの影響により運休になったので乗車券の払い戻しを行うという通知が飛び込んできました。
この時点で飛行機が欠航になったわけでもなければ、全ての高速鉄道が運休になったわけでもないようでしたが、それでも僕が諦める理由には十分でした。この少し前に、飛行機のキャンセル料が特別に無料になったという通知もあったので、迷わず飛び付き、すぐにキャンセルしました。一時帰国の延長を決めました。
楽観的な見通しを聞いてからわずか2日しか経っていませんでしたが、中国は一気にコロナウイルス一色になり、日本国内でも中国に送るためのマスク争奪戦が始まっておりました。
中国に戻る時期を白紙にして見守るしかありませんでしたが、事態は悪化する一方でした。中国の生活も様々な影響を受けることになります。
(次回へ続く)