喜びも悲しみもパンパンパン-爆竹の話

爆音が途切れない春節

海外ニュースなどで見たことのある方もいるかも知れませんが、中国の春節に欠かせないのが爆竹と花火です。
冬休みも半ばに入ると、鳴らす回数が徐々に増え、先日触れた春節の夜には、あちこちで爆竹を鳴らしていたため、常にどこかから途切れず爆音が聞こえてくるという経験をしました。
遠くでも結構しっかり聞こえるくらいなので、近くにいるとそれはもう大きな音で、爆竹というよりニュースで見る銃撃の音に近い感じです。あんなのをしょっちゅうやっていたら火をつける人の聴力も落ちそうですが。
花火は爆竹に比べるとかなり少ないですが、日本と違って夏にこだわっているわけではないようです。

爆竹を並べる様子
地面にある赤いものが爆竹、立てられているのが花火です。このような感じで並べて一気にいきます。

春節以外も

では、春節以外に爆竹や花火は出番がないのかというと、そうではありません。春だろうが秋だろうがパンパン聞こえて来るし、いきなり花火が上がることもあります。
例えば昨年の春のこと、ある日の夕方に突然近所のどこかで爆竹の音がしたと思ったら、その方向から花火が上がりました。2分くらいは続いていたのではないかと思います。
それだけならまだしも、驚いたのはそのほぼ12時間後にまた同じような爆竹と花火があったことです。その音で目を覚まし、時計を見たら午前4時50分。
気になったので学生に聞いてみたところ、このあたりでは事あるごとに爆竹を鳴らす習慣が根付いており、新規開店、結婚、死去(亡くなった直後に爆竹を鳴らすこともあるらしい)、葬式など、様々な時に爆竹や花火を使うとのことでした。特に葬式は日本とは少し違い、地域によっては爆竹だけではなく演奏や歌で死者を送る習慣があるそうです。確かにそうしたことでなければ誰も午前5時に鳴らしたりしませんよね。

全国どこでもとはいかず…

以前上海に留学していたことがあるのですが、上海では爆竹の使用がかなり制限されているらしく、爆竹の音を聞く機会は非常に少なかったことを覚えています。地域によって規則が違うというのも意外でした。
学生に話を聞いたところ、「こんなの街中でやるもんじゃない」「農村でやるべきだ」など批判的な意見が多く見られました。特に、普段は爆竹が規制されている地域から来た学生はそう思うのかも知れません。
また「隣から苦情は出てると思う」という声もありました。住宅地なので苦情を言う人がいてもおかしくなさそうですが、習慣だからと割り切っているのでしょうか。

ともあれ、爆竹を鳴らし花火を打ち上げる習慣はそう簡単にはなくならないように見えます。

maelific526

現在中国で日本語教師をしております。 日々の出来事、気になったことをなどを気楽に書いていきたいと思います。

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