河北省の爆発事故と記者の抗議(24年3月13日)
突然の大爆発
日本のニュースサイトでも既に報道されていますが、先日中国で爆発事故が起きてしまいました。
3月13日午前7時55分、河北省廊坊の三河市の燕郊開発区というところで大規模な爆発が発生。16日昼の時点で7人が亡くなり、27人が怪我をしています。
日本のメディアも取り上げています。動画は13日当日にアップされたもののため、被害数が少ないです。
当然中国でもニュースになり、動画サイト(bilibili、ビリビリ)にも上がっています。最初の映像は同じですが、こちらの方は落下物にぶつかって飛ばされる人や急いで逃げる人が写っており、多少生々しい映像が使われています。
場所と原因
今回事故があった燕郊というところは、実は北京から25キロしか離れておらず、ベッドタウンとして開発が進んでいます。また爆心地は5階建てのビルで、1階は“小吃城”とも呼ばれる比較的小規模な食べ物屋が集まり、2階が24時間営業のビリヤード場、3-4階がダンスホールとして使われていたとのこと。
原因の調査も行われております。発生直後は誰が言ったのか、このビルの1階にある唐揚げ屋が爆発させたという噂が出ていましたが、その店は営業開始前だったということでこれは否定され、現時点(24/03/16)ではガス漏れが原因であると発表されています。
中国のこうした爆発事故では、店や客の間違った操作が原因になることも少なくないのですが、今回はそうした個人のミスなどによるものではないと思われます。
ただし、このビルのどのガス管がどのようになってこんな爆発を引き起こしたかはまだわかっておらず、調査を待つしかない状態です。
もう一つの出来事
そしてこの現場で、もう一つ出来事がありました。
CCTVの記者が現地から中継で状況を伝えている最中に、現場の警備員に撮影を邪魔されました。下の動画からは中継の邪魔をする様子と、それを見たスタジオのアナウンサーの戸惑いの表情が見て取れます。
これに対し、中国記者協会が「正当な取材は記者の権利である」という内容の抗議声明を出しました。これが結構な反響があったのか、今回の事故処理指揮部は翌14日に謝罪文を公表しました。
こんな危険なところでノーヘルで何やってんだなんて意見も見られましたが、後ろに人が並んでいるあたりそこまで危険な場所であるとは考えづらく、現場の監督者から「とりあえず撮らせないようにしろ」みたいな指示が出ていたようにも見えます。
ただ、これをその辺のメディアならともかく、CCTVにやったんじゃまあただでは済まないよなとも思います。
最後に
こういう事故がなかなかなくならない背景には、一昔前の施設がちょうど限界の時期に来ているということがあるのかも知れません。僕のいる学校でも、電気や水道の改修工事は頻繁に行われています。
それにしても、このような大規模な爆発だと、具体的な原因を究明するのは難しそうに見えます。生活している者からすると、巻き込まれないように危うい感じのするところには行かないくらいしかできることがありません。