中国の入試とコロナの影響

中国の入試を直撃したコロナ

前回は大学のテストの話ですが、今回は入試の話です。

昨年(2020)初夏の頃にはかなりコロナも落ち着いてきていましたが、移動は制限されたままで、結局春季中に学生が大学に戻ることはありませんでした。

そしてこの影響をもろに受けたのが中国の大学入試でした。中国は9月に学年が始まるので、通常ならば毎年6月上旬に全国一斉に大学入試が行われるのですが、現行の方式導入以来初めて一ヶ月順延され、7月7、8日の二日間(北京は10日まで)の試験になりました。

この決定が下されたのは3月末。ずいぶん早く決断したと思いましたが、結果的にかなり落ち着いた時期に試験をすることができ、大きな混乱もなかったようです。

日本と異なる受験方式

さて、この中国の大学入試ですが、日本と異なる点があります。

まず一発勝負です。日本で言うなら大学入学共通テストだけで点数が決まります。省ごとに多少問題が異なり、難易度の違いもあるようですが、点数の調整はありません。学生から聞いた話では江蘇省・浙江省は伝統的に難しく、北京・上海は比較的簡単だそうです。

次に自分の高校で受けることができます。日本だと自分の高校で受けられるのはごく稀ですが、中国ではこれが普通のようです。自分が慣れた場所で受けられるというのはやりやすそうですね。

これ以外にもいろいろな違いがあるようなのですが、それはまた情報が入ったときにでも。

院試は長期戦

大学院入試は大学と異なり二段階選抜です。まず例年12月下旬に自分の所属する大学で一次試験を受け、合格ラインを越えられた人が翌5月頃に、志望する大学の指定する場所で二次試験に臨みます。一次試験は筆記、二次試験は筆記+面接というのがほとんどのようです。一次試験の結果が出るのは2月下旬~3月上旬、そこで再度エンジンをかけ直して5月に備えなければならないので、日本の院試とは少し違った難しさがありそうです。

昨年度(2019)は一次試験こそ無事に行われましたが、20年5月の二次試験では移動が制限されていたため、web試験を採用した大学院が多かったようです。しかし、大学の定期テストでさえ準備が簡単ではなかったことを考えると、院試の運営は相当大変だったものと思われます。

次回は僕の部屋が突如としてネット院試の会場になった話です。

テーマと関係ありませんが、中国国内線の機内から撮った写真。日本の国内線と違った風景です。

maelific526

現在中国で日本語教師をしております。 日々の出来事、気になったことをなどを気楽に書いていきたいと思います。

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